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久米島町出身の元沖縄県知事大田昌秀先生顕彰プロジェクトについて(久米島町)

~「平和を愛する共生の心」を広く後世へ繋げたい~

大田昌秀先生顕彰事業は、先生が沖縄県本土復帰後4代目の沖縄県知事及び研究者として成し遂げられた偉大な功績を顕彰し、後世に継承するため、久米島町・久米島町議・久米島町教育委員会及び町内外の多くの社会経済団体が参加する「大田昌秀先生顕彰事業期成会」が実施し、青少年の平和教育や人材育成など、地域社会の発展に寄与していきます。 <PDF


大田元知事の功績を後世に 地元・久米島で顕彰期成会が設立 <琉球新報(2021年8月10日)>

沖縄国際大学名誉教授の石原昌家氏による、大田昌秀の業績を振り返った追悼文が 2017年7月25日の『沖縄タイムス』に掲載されました。

「県民葬」前日の新聞に掲載された石原先生の寄稿記事から引用文を紹介します。


「琉球大学教授だった『沖縄の平和学の泰斗』大田昌秀氏は、沖縄県知事に就任した1990年12月から98年までの8年間、沖縄戦体験を踏まえた沖縄戦研究や米軍の沖縄占領の研究、平和行政への取り組みを遺憾なく発揮していった。 91年2月、第1回県議会での初の知事所信表明演説で、沖縄戦における多くの県民の尊い命が犠牲になったので、いかなる意味でも戦争を避け、『平和を希求する心』は、沖縄県民が共有するものだと強調した。沖縄戦・太平洋戦争の教訓を見据え、日本国憲法の理念に基づき、人間の命と暮らしを大事にすることを県政運営の柱として平和な沖縄県づくりにまい進する、と高らかに宣言した。その弊害になっている米軍基地に関して『日米両政府の理解と協力を得て、基地の全面返還を目指し、その整理・縮小を促進』することも表明した。 その実現のための主要施策の第一に、『国際平和に貢献する県政の確立』を掲げ、『慰霊の日』の趣旨の啓蒙・周知に努めるとともに、沖縄戦で犠牲となった人々の氏名を記載し永久に保存するための『塔』の建立などについて綿密に検討する(のちの『平和の礎』)。さらに、継続的に戦争資料の発掘、展示、保存に努めるなど、平和祈念資料館の充実を図るとともに、大幅な改築に向けて検討をすすめていくとした。沖縄を訪れる人々が戦争の悲惨さに思いを致し、平和の決意を新たにする地にしたいと述べ、早くも就任2ヶ月目には、本年3月に「ノーベル平和賞」にノミネートされるほどの平和行政の骨格が示されている」

「世界各地で争いが絶えず、生命が軽んじられている今こそ、生きとし生ける全ての命の大切さを表す『命どう宝』という沖縄の平和思想を具現化した『平和の礎』の存在意義はますます高まっている」

「それは私たちが受け継ぐべき大田氏の意志である」


2017年4月5日の『東京新聞』の記事の見出しは「大田元知事 平和賞候補に」でした。
推薦理由に関しては、「太平洋戦争末期の沖縄戦で犠牲になった人々を追悼する取り組みを続けたことから、有識者らでつくる地元の市民団体が推薦を呼び掛け、ノーベル賞委員会に受理されたという」と書かれていました。
やはり一番のポイントは「平和の礎」の建立に代表される平和政策の推進でした。
また、沖縄戦史の研究者として著作を多く残したことも高く評価されています。

大田昌秀の意志を受け継ぎ、ノーベル平和賞を受賞するほどの大活躍を見せる平和学者が沖縄・日本から出てくることを強く信じています。

大田昌秀先生に関するテレビ番組TOP3を紹介します。

    1. きんくる~「大田昌秀 平和への執念」

    2. アナザーストーリーズ「その時 沖縄は沸騰した~日米地位協定の波紋~」

    3. あの人に会いたい「大田昌秀(元沖縄県知事)」

これらの番組は2017~2021年にNHK全国/NHK沖縄ですでに放送されております。
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よろしくお願い申し上げます。