重要資料

大田昌秀先生が生涯をかけて世界各地から集めた学術資料の多くが、「沖縄県公文書館に寄贈されました。


2018年に寄贈された900箱を超える 資料群は、2023年に一般公開される予定です。

現在、専門職員らにより整理が進められております。

収蔵された資料の項目リストは 電子化される予定です。

ネット閲覧も可能になる予定です。

保管資料の中には、大田昌秀が自身でアメリカに出向き、「アメリカ国立公文書記録管理局(NARA)」で直に入手した″重要文献(英文)も含まれています。

これらの資料群は、平和学習者や政治学研究者にとってはとても貴重な学術資源〈ACADEMIC RESOURCE〉になります。

まさに「宝の山」です。

そこから数多くの優れた研究論文や知的発見が生まれ出てくることを期待します。

なお、公文書館の関係者によりますと、利用の準備が整った時点で記者会見を開き、詳細を説明する予定とのことです。

大田昌秀先生が沖縄県那覇市に設立した「沖縄国際平和研究所(PDF)」で展示・活用していた所蔵資料の一部が、「沖縄県平和祈念資料館」に寄贈されました。

→ 図書リスト-平和記念資料館.pdf


2018年、学芸員や資料館職員たちによって選ばれた学術資料は、平和祈念資料館に登録・収蔵されました。

寄贈された資料の内訳は以下のとおりです。

  1. 写真パネル(332点)

  2. 書籍(282冊)

  3. 色紙『愛と平和』(直筆)

  4. カラースライド(後日追加、518枚)


写真パネルの多くは沖縄戦と戦後関連のものです。
原爆(44点)やホロコースト(71点)関連のパネルもあります。


書籍のテーマは「平和学全般」で、『シェイクスピアの戦争・平和学』と『資料集 20世紀の戦争と平和』、『核の戦後史』や『太平洋戦争のすべて』等があります。
もちろん、大田昌秀関連の書籍も多くあります。
<『平和の礎(特集号1と2)』(大田昌秀事務所)、『写真記録「これが沖縄戦だ」』(那覇出版社)、『大田昌秀「平和」を語る』(県民の会)、『オーラルヒストリー 大田昌秀(元沖縄県知事)』(政策研究大学院大学)、『沖縄 戦争と平和』(朝日新聞社)などなど。>


カラースライドは主に「心理戦争」に関するもので、戦争時に使用された「宣伝ビラ」や「プロパガンダ資料」です。
これらスライドは、内容的にもビジュアル的にもインパクトがあります。大田昌秀先生の著作『沖縄戦下の米日心理作戦』(岩波書店)で使われたスライドの一部も含まれています。

これら寄贈された資料の一部は、2020年3月に館内で開催された『新収蔵品展~モノからつなぐ記憶~』で一般公開されました。
新収蔵品展では特別コーナーが設置され、デジタル化・フォルダ-化された写真パネルも展示されました。

なお、学術資料の中には「沖縄県平和祈念資料館」のホームページで確認可能なものもあり、「沖縄戦関係所蔵図書目録」(PDF)もあります。
当サイトには、県外への貸出に対応した「平和学習キット」及び「戦争体験証言ビデオ」の申し込み情報や、『資料館活用術 10のスキル』、「沖縄戦Q&A」もあり、平和学習に役立つ情報が満載です。
ぜひアクセスしてみてください。

大田昌秀先生の"直筆原稿"が沖縄県那覇市にある「沖縄県立博物館・美術館」に寄贈されました。


約60本の直筆原稿は、愛用した文房具や帽子など(書斎遺品)とセットで2018年に沖縄県立博物館に寄贈されました。
その後、二度にわたり一般公開されました。

2019年に行われた『新収蔵品展』で使われた図録からの引用文を紹介します。

「近現代歴史分野の『大田昌秀氏直筆原稿』は、1967年に執筆した『沖縄の民衆意識』の原稿から病に伏す直前の2016年10月までのものです。本資料は、沖縄戦や辺野古の問題などの内容を中心としたもので、県知事を務めた大田氏が沖縄問題を全国に発信しようとしたことが読み取れます」

また、机上に残されていた手書きメッセージ「生き地獄の沖縄戦への道のり 川の流れのように命どぅ宝を生きてきた」のメモ用紙も収蔵・展示されました。

博物館に足を運び、歴史や文化に直に触れることは、「平和学習」の一環としてとても大事なことです。優れた美術品や工芸品と出逢い、長い歴史の記録と向き合うことで、「平和の尊さ」を強く実感することができます。

インターネット経由でデジタル情報を基に勉強することは大事ですが、そこに共感(感情体験)が伴わないと本当の平和学習とは言えません。
このオンラインとオフラインの適度な「学習バランス」が平和学習には重要だといえます。

なお、沖縄「県立博物館・美術館」では今年(2022年)、日本復帰50周年を記念した企画展を開催予定です。
その際にも大田昌秀の直筆原稿などが展示される予定です。

「大田昌秀と90年代の沖縄 自筆原稿資料」外間一先(2021)より

「大田昌秀と90年代の沖縄 自筆原稿資料」
外間一先(2021)より

「大田昌秀と90年代の沖縄 自筆原稿資料」外間一先(2021)より

大田昌秀先生が生前所有・活用していた蔵書165冊が「琉球大学附属図書館」に寄贈されました。

→ 図書リスト-琉大図書館.pdf


2018年に専門家らにより選ばれた書籍群は琉大図書館にすでに登録・収蔵されています。
一般者利用も可能です。

寄贈済みの本の中には、下記の書籍も含まれています。

    • 『1フィート運動の会25周年記念誌』

    • 『わが人生』

    • 『沖縄:新風土記』

    • 『沖縄から未来を拓く女性史を!』

    • 『沖縄復帰25周年記念式典記録』

    • 『琉球・沖縄芸能史年表』

    • 『平和学習講座集録:沖縄発~平和へのメッセージ』(第4回)

    • 『名護市民燃ゆ:新たな基地はいらない:市民投票報告集』

    • 『米国統治下の沖縄農地制度資料』(第3巻)

    • 『戦争と平和のはざまで:相思樹会の軌跡』

    • 『所沢の米軍基地と返還運動』

    • 『辺野古 海のたたかい』

    • 『それぞれのいくさ世:戦後50年・「平和への祈り」をこめて』

    • 『九州・沖縄サミット首脳会合沖縄開催記録誌』

    • 『普天間飛行場跡地利用計画のための地権者意向調査報告書』

    • 『沖縄を教え、沖縄を語り歩いて:沖縄学習を中心に』

    • 『沖縄公論』

    • 『月刊琉球』


琉球大学附属図書館は収蔵書籍総数約100万冊を誇り、沖縄県立図書館と県内1位の座を争っています。
学術的書籍数ではナンバーワンです。
大田昌秀の著書も数多く揃えており、代表作はほぼ全てあります。
希少な書籍としては、参議院議員時代(6年間)の国会活動を振り返る本(前半と後半、2冊)などがあります。
当図書館のホームページには学習に役立つデジタル情報も掲載されており、オンラインサービスも充実しています。
来館と合わせて利用すると学習効率も上がりますので、ぜひ試してみてください。

大田昌秀先生の文庫が久米島図書館「ほんのもり」(久米島町複合型防災・地域交流センター)に設置されました。


3階の郷土コーナーに<大田文庫>が設置されています。
大田昌秀政経文化研究会による書籍も配架されています。
是非ともご活用ください。

大田昌秀先生関連資料(図書、映像資料)の一部が沖縄国際大学沖縄経済環境研究所において管理されています。


→ 資料リスト-沖国大研究所.pdf